逆パワハラとは?管理職が知っておくべき部下からのハラスメント

今回は、最近ご相談が増えている「逆パワハラ(部下からのハラスメント)」について、管理職の皆さんに知っておいていただきたいポイントをお伝えします。
「パワハラ」と聞くと、上司から部下への一方的な行為を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、職場の多様化が進むなかで、部下から上司に向けたハラスメント――いわゆる「逆パワハラ」も深刻な問題になりつつあります。
逆パワハラとは?
「逆パワハラ」とは、部下から上司に対して行われるハラスメント行為のことです。
パワハラというと、上司から部下への行為が多くイメージされますが、実際には上司もハラスメントを受けることがあります。
特に最近では、職場の多様化やコミュニケーションスタイルの変化により、上司が悩みを抱えやすい環境になっています。
逆パワハラの例
- 上司の指示を無視して業務を進めない
- 上司を陰で批判し、職場の雰囲気を悪くする
- 上司の人格や仕事ぶりを否定するような発言を繰り返す
- 注意や指導をパワハラだと主張し、話し合いが進まない
こうした行為は、上司の心身に負担をかけるだけでなく、チーム全体の信頼関係や協力体制にも悪影響を与えます。
なぜ逆パワハラが起こるのか?
逆パワハラが起きやすくなっている背景には、いくつかの社会的な変化があります。たとえば、組織の上下関係がフラットになったことや、ハラスメント防止への意識が高まったことで、管理職が指導に消極的になっているケースもあります。
研修で管理職の方からよく聞く声として、
- 「注意するとパワハラと言われそうで言いづらい」
- 「どう指導すれば良いか分からない」
といった悩みがあります。
一方で、部下の立場からすると「上司は何も言ってくれない」と感じていることもあり、こうしたすれ違いがコミュニケーション不足につながってしまいます。
こうしたすれ違いが積み重なると、職場全体の雰囲気がぎくしゃくし、本来目指すべきチームの目標達成が難しくなることもあります。
だからこそ、上司・部下双方の関係性をより良いものにしていくことが大切です。
管理職が知っておきたい逆パワハラの具体例
では、実際にどのような逆パワハラがあるのでしょうか?
以下に、私が企業研修で取り上げている逆パワハラの事例をもう少し詳しくお伝えします。
1. 上司の指示を無視する
「それってパワハラですよね」と一方的に決めつけ、正当な業務命令や指導に従わないケースです。指示が通らないと、チーム全体の業務効率が落ちてしまうこともあります。
2. チーム内での陰口や孤立化
飲み会やSNSのグループチャットなどで上司の批判や陰口を共有し、結果として上司を孤立させることがあります。これにより、上司が孤立感を抱き、チームマネジメントが難しくなります。
3. 人格を否定する発言
「古い考え方ですね」「リーダーに向いてないのでは」など、相手の人間性を否定する発言は深いダメージを与え、上司の自信を奪い、コミュニケーションがさらに取りづらくなります。
4. 注意指導への過剰反発
事実に基づいた注意や改善指導に対して「パワハラだ!」と主張し、対話の場すら持てなくなるケースもあります。
本来であれば、職場の改善に向けた話し合いができるはずなのに、逆パワハラが進むと対話そのものが難しくなってしまいます。このような状況を放置しておくと、管理職の意欲低下や離職、さらには組織全体の混乱につながりかねません。
逆パワハラ防止策と職場づくり
逆パワハラの発生を防ぎ、信頼関係に基づく職場づくりを行うためには、管理職の皆さんのちょっとした意識と行動が大切です
1. 普段から信頼関係を築く
「聴く姿勢」を持ちつつ、率直に話し合える関係をつくりましょう。
注意や指導の際は、感情的にならず、事実と行動にフォーカスして伝えるようにしましょう。
また、日頃から「ありがとう」「助かったよ」といった承認の言葉をかけることも、信頼関係を育てる鍵です。
2. 指導の記録を残す
注意や指導を行った際には、日時や内容をメモやメールで記録しておくことが大切です。お互いの誤解を防ぐだけでなく、もし相談やトラブルがあった際の冷静な対応につながります。
3. 組織としてルールを整える
逆パワハラも含めて、ハラスメントはすべての立場で許されないことを組織内で周知しましょう。相談窓口の設置や定期的な研修を通じて、管理職だけでなく部下も安心して相談できる環境が整います。
大切なのは、一人で抱え込まず、組織全体で取り組むことです。
まとめ:上司も守られるべき存在です
逆パワハラは、上司が一人で抱え込むべき問題ではありません。
職場全体で「誰もが安心して働ける環境」を目指していくことが大切です。
上司もまた、サポートを受けながら部下との信頼関係を築き、チーム全体のパフォーマンスを高める役割を担っています。
私の研修では、こうした「逆パワハラを防ぐコミュニケーション」や「指導の仕方」「チームづくり」について、実践的なノウハウをお伝えしています。
そして、管理職の皆さんが自信を持って指導できるよう、一緒に学び合う場を大切にしています。
現場での実践力を高めたい方、ぜひお気軽にご相談ください。一緒に、笑顔あふれる職場づくりを目指していきましょう。
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