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2025-04-24

中小企業でも実践できる!無理なく始めるメンタルヘルス支援体制のつくり方

元気な従業員

「うちは中小企業だから、メンタルヘルスの支援体制なんて無理じゃない?」

そう感じている経営者や人事担当者の方も多いのではないでしょうか。たしかに、専門部署や産業医が社内に常駐している大企業と違い、中小企業には限られた人員と予算しかありません。しかし、“今あるもの”を上手に活用すれば、中小企業や小規模事業所でも十分に効果的な支援体制を構築が可能です。

本記事では、中小企業や小規模事業所が無理なく実施できる、メンタルヘルス支援体制のつくり方を具体的にご紹介します。

なぜ中小企業でのメンタルヘルス対策が重要なのか

メンタルヘルス不調は職場全体に大きな影響を及ぼします。特に中小企業では、以下のような理由から対策の重要性が高まります。

  • 少人数だからこそ、1人の不調が全体に影響する
    中小企業では、一人ひとりが担う役割が大きく、1人が体調を崩すことで業務が滞る可能性があります。
  • 従業員のストレスが見えにくい
    小さな組織でも、日常の忙しさの中で従業員のストレスや不調に気づきにくいことがあります。

厚生労働省の調査では、労働者の約8割が「強い不安やストレスを感じている」と答えています。こうした背景からも、中小企業におけるメンタルヘルス支援体制の整備は急務です。

参照:令和5年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概要 

中小企業で実現可能な3つの支援体制

ここでは、私が実際に関わってきた具体的な取り組みの事例をもとに、中小企業でも実現可能な支援体制を3つご紹介します。

1. 「誰に相談すればいいのか」を明確にする

多くの中小企業で見られる課題のひとつが、「困っていても、誰に相談すればいいのかわからない」という状況です。まずは相談窓口を明確にすることが第一歩となります。

  • 相談窓口を設置
    社内で信頼されている「聞き上手」や「話しやすい」人を相談窓口に指定します。役職ではなく、「聞き上手」「話しやすい」人柄重視で選びましょう。
  • 日常のコミュニケーションを強化
    窓口が形式的なものに終わらないよう、日常的な対話の中で「いつでも相談していいんだ」という雰囲気を作ることが重要です。
  • 「ひとりで抱え込まなくていい」メッセージを周知
    社内で「困ったときは相談していい」という意識を広めることで、従業員がストレスや悩みを抱え込む事態を防げます。

2. 外部の専門家を“チームの一員”にする

「専門知識がないから心の問題には対応できない」という悩みもよく耳にしますが、社外の専門家を上手に活用することでその不安はぐっと軽くなります。

  • 社労士や産業カウンセラーと契約
    メンタルヘルスの相談や助言を受けられる環境を整備します。
  • オンラインカウンセリングの導入
    シフト制やリモート勤務の従業員にも利用しやすい環境を提供できます。
  • 定期的な研修の実施
    メンタルヘルスやストレスケアについての研修を定期的に取り入れることで、従業員全体の意識を向上させることが可能です。

外部の専門家を活用することで、より安心で実効性のある支援体制が整います。それにより、従業員の企業への信頼にもつながっていきます。

3. 普段の声かけを大切にする

日常のちょっとした「声かけ」や「気づき」こそが最強のメンタルヘルス対策になることをご存じでしょうか?

  • 朝の挨拶や日常の会話で調子の変化を感じたら、ひと声かけてみる
  • 面談の場で業務以外の話題にも触れる
  • 管理職向けに「部下の変化に気づくポイント」を学ぶ研修を行う

職場全体で“気づく力”を育てることで、メンタル不調の早期発見や悪化の防止が可能になります。

よくある質問:「うちの会社でも本当にできるの?」

「うちのような少人数の会社で取り組む意味はありますか?」という質問をよく受けますが、答えは「十分に意味があります」です。小さな組織だからこそ、ひとりひとりに目が届きやすく、支援も届きやすい良さがあります。

実際、少人数の職場のほうが、メンタルヘルス対策の成果をより早く実感するケースが多いように思います。社員同士の距離が近い中小企業だからこそ、迅速かつ柔軟な対応ができるのです。
また支援体制は「完璧」である必要はなく、無理のない範囲で少しずつ、小さな安心を積み重ねていくことが大切です。

まとめ:支援体制構築の第一歩は“話せる場”をつくること

中小企業のメンタルヘルス支援体制は、大企業のような大きな制度を目指す必要はありません。大切なのは、「困ったときに話せる」「話してもいいと思える」場をつくることです。

まずは第一歩として、以下のようなアクションがおすすめです。

メンタルヘルス支援は、“制度”より“関係性”が重要な土台と言えます。小さな取り組みを積み重ねることで、従業員が安心して働ける職場環境を築きましょう。

コーディアルの支援サービス

コーディアルでは、中小企業向けに特化したメンタルヘルス研修や相談窓口設置支援を行っています。少人数でも実践可能な支援体制の構築をサポートします。小さな職場だからこそ実現できる「ぬくもりのある支援体制」を、一緒に育てていきませんか?

「まずはどこから手を付ければいいかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。

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