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お役立ちコラム, 法人

2025-03-21

中小企業でパワハラを見逃さないためのチェックリスト

注意する上司

パワーハラスメント(以下、パワハラ)対策が企業の重要な課題となる中で、特に中小企業では、限られた人員の中で業務を行うため、職場の雰囲気や関係性が管理職の対応に大きく左右される傾向があります。そのため、管理職がパワハラを未然に防ぎ、健全な職場環境を整えることが求められています。
本記事では、パワハラを見逃さず、未然に防ぐための管理職向けチェックリストをご紹介します。

パワハラとは?

厚生労働省によれば「職場において行われる優越的な関係を背景とした、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、労働者の就業環境が害されるもの」と定義されています。
→参照:厚生労働省「職場におけるハラスメント対策パンフレット」

代表的な6つの類型は以下の通りです

  • 身体的な攻撃(暴行・傷害)
  • 精神的な攻撃(暴言・侮辱)
  • 人間関係の切り離し(仲間外し・隔離)
  • 過大な要求(遂行不可能な業務の強制)
  • 過小な要求(能力以下の仕事を与える)
  • 個の侵害(プライバシーへの干渉)

中小企業の管理職向け「パワハラチェックリスト」

以下の項目を活用し、職場環境を見直しましょう。

チェック一覧

  1. コミュニケーションのチェック
    • 部下の意見や相談を定期的に聞く場を設けていますか?
    • 部下の発言を否定せず、まずは受け止める姿勢を持っていますか?
    • 一方的な指示や命令ではなく、説明と納得を伴う指導を心がけていますか?
  2. 指導・叱責の仕方
    • 感情的にならず、冷静に指導していますか?
    • 部下の人格を否定するような発言をしていませんか?
    • 叱る際に「どうすれば改善できるか?」を一緒に考えていますか?
  3. 業務の適正な割り振り
    • 一部の社員に業務負担が偏っていませんか?
    • 明らかに能力を超えた業務を強要していませんか?
    • 業務を割り振る際に、部下と相談しながら調整していますか?
  4. 職場の人間関係
    • 部下同士のトラブルや対立が起きていませんか?
    • チームワークを意識した職場づくりを心がけていますか?
    • いじめや嫌がらせを放置していませんか?
  5. ハラスメント防止の取り組み
    • 社内でハラスメント防止研修を実施していますか?
    • 相談窓口を設置し、部下が安心して相談できる環境を整えていますか?
    • ハラスメントに関するガイドラインやルールを明文化していますか?

当てはまるものにを付けてみましょう。
数が多いほど、適切なハラスメント防止策が取られていると言えます。少ない項目がある場合は、すぐに改善を検討しましょう。

管理職が取り組むべき行動

  • 「叱る」と「パワハラ」の違いを理解する
    指導は部下の成長を促すことが目的であるべきです。感情的にならず、建設的な話し合いを意識しましょう。
  • 第三者の視点を取り入れる
    自分では適切な対応をしているつもりでも、相手は別の受け止め方をしている可能性があります。定期的に上司や同僚、部下からのフィードバックを受け、自身の対応を見直しましょう。
  • 相談窓口の活用
    社内の相談窓口や、社外の専門機関(社労士や弁護士)を活用し、早期の段階で問題を解決する仕組みを整えましょう。

チェックリスト活用でより良い職場環境作りにつなげる

中小企業の管理職にとって、パワハラを防ぐことは職場の健全な運営に直結します。今回紹介したチェックリストを日々の業務に活用し、トラブルを未然に防ぎましょう。また、ハラスメント防止は一度の取り組みで終わるものではありません。継続的な研修やルール整備を進めることで、働きやすい職場環境を築いていきましょう。

パワハラ防止への取り組みは、従業員の満足度向上や離職の防止にもつながります。まずは、管理職としてできることから一歩ずつ取り組んでみることが大切です。コーディアルでは、ハラスメント防止研修や相談窓口設置支援を行っています。関心のある方は、お気軽にご相談ください。

関連リンク

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「研修・セミナー」一覧
「ハラスメント対策(事業所向け)」

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