パワハラ防止措置が義務化!管理職が目指すべき新しい指導スタイル

2022年4月「労働施策総合推進法」に基づき中小企業の事業主にもパワハラ防止措置が義務化されました。以降、多くの企業で対策が進む一方で、管理職が「何をどこまでやればいいのか」「管理職としてどう振る舞うべきかわからない」」という不安や疑問を抱えるケースは今も多く耳にします。
この記事では、管理職向けの研修事例をもとに、管理職がパワハラ防止のために知っておきたい指導のポイントをお伝えします。
パワハラ防止措置の目的とは
パワハラ防止措置は、管理職が「指導を控えること」を目的としているわけではありません。むしろ、職場の信頼関係を構築し、管理職が部下の力を引き出し、働きやすい環境を作ることが求められています。そのためには、指導スタイルを見直し、信頼関係を築くスキルを身につけることが重要です。適切な指導を行うことは、業務効率の向上や、離職防止への効果も期待できます。
パワハラ防止措置の例
- 相談窓口の設置
ハラスメントに関する問題が発生した際に、従業員が安心して相談できる体制を整えることが重要です。 - 予防研修の実施
管理職や従業員がハラスメントの基礎知識や対応方法を学ぶことで、問題を未然に防ぐ意識を高めます。 - 明確な指導ガイドラインの策定
指導とハラスメントの境界線を明確にすることで、誤解を防ぎます。
これらは企業全体の取り組みが求められる内容ですが、特に管理職には、ハラスメントに繋がるリスクを減らすためのリーダーシップが期待されています。
部下の指導方法に悩む管理職の方に向けた研修は、職場のパワハラ防止の第一歩として効果的です。
実際の研修事例と参加者の感想

B社(従業員数200名)のケース
B社では、管理職の方の「厳しく言うことで成長を促している」という考えのもと、部下への厳しい指導が続いていました。しかしその結果、部下は委縮するようになり、業務に関する報告や相談をする頻度が減少、職場内で連携が取りづらくなったという悩みを抱えていました。
弊社の研修で取り組んだ内容
研修では、管理職の皆さんに「指導スタイルの見直し」を始めとした、部下へのフィードバックの仕方やコミュニケーション方法を学んでいただきました。
- 言葉の選び方を意識するワーク
部下に対し、期待している点を具体的に伝える形に変更する練習をしました。
【例】「何でこんなミスをしたんだ」→「次回はここを○○してみよう」 - 部下のモチベーションを高めるアプローチ
承認の重要性を学び、良い点を具体的に伝える練習を行いました。 - 職場環境を見直すアクションプラン作成
管理職が率先して相談しやすい環境を作るための行動計画を立てました。
研修のポイント
「管理職の行動を制限すること」ではなく「部下の成長を促し、信頼関係を深める方法を学ぶこと」を目的とし、管理職が目指すべき3つのポイントに着目しました。
- 指導の質を高める
感情的ではなく、具体的な改善策を伝えることで、部下が成長を実感しやすくなります。 - 部下との信頼関係を構築する
日常的な会話やフィードバックを通じて、安心して相談できる環境を作ります。 - 職場の空気を良くするリーダーシップ
管理職が率先して柔らかい言葉を使うことで、職場全体の雰囲気が向上します。
参加者の感想
研修に参加した管理職の方々からいただいた感想を一部ご紹介します。
「部下にどう伝えるかで、こんなに受け取られ方が変わるとは思わなかった」
「自分の言葉が職場の雰囲気に与える影響を改めて実感した」
「これからは部下の頑張りをもっと認め、信頼を築きたい」
研修を通じて、コミュニケーションの重要性を改めて認識し、「伝え方」で相手の受け取り方が大きく変わるという気づきを得た方が多くいらっしゃいました。また、自分の発言が職場の雰囲気や部下のモチベーションに影響を与えるという意識は、より良い職場環境を築く出発点といえます。この研修をきっかけに、上司と部下が互いに成長できる職場づくりが進むことが期待されます。
弊社が研修で大切にしていること
- 実例に基づいた学び
誰もが自分の職場に置き換えられる具体的なケースを交えて進行します。 - 即実践可能なスキルの習得
フィードバックや承認を活用した指導方法を学びます。 - 継続的なサポート
研修後も使えるチェックリストやアクションプランを提供し、実践を支援します。
上記のように現場に即した実践的な研修を提供を行い、受講者の方々が理解しやすく、業務で実際に活かせる内容であることを大切にしています。
部下を承認し、導くスタイルへ
部下にかける言葉や態度を変え、信頼関係を築く指導スタイルを取り入れることは、パワハラ防止措置への対応として効果的です。業務効率の向上や離職防止へ繋がり、会社全体へいい結果を与えます。
職場の雰囲気や管理職の指導スタイルを見直してみませんか?
パワハラ防止措置をきっかけに、部下にかける言葉や態度を変え、部下の力を引き出し成長を促せる上司になりましょう。職場環境を良くするための具体的な行動を学ぶことで、管理職自身も自信を持てるようになります。
コーディアルの研修では、参加者一人ひとりが「これならできる!」と思える内容をご提供しています。まずはお気軽にお問い合わせください。
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